ジャズを聴き始めたい方に最初の1曲をご紹介する入門ジャズナビゲーター。今回もアラフィフ世代にお勧めのオシャレで落ち着きがある名曲名演をお届けします。
今回は、COLTRANE(コルトレーン)のちょっとマニアックな曲をご紹介いたします。
それは、CHRONIC BLUES(クロニク・ブルース)という曲名です。コルトレーンが30歳の時の初リーダー作であるCOLTRANE(コルトレーン)というアルバムの最後に収録される曲です。ピアノはこれまで何度かご紹介したMAL WALDRON(マル・ウォルドロン)です。
CHRONIC(クロニック)とは、慢性的な とか 病みつきの とかいう意味
まさにこの曲は何度も聴きたくなる中毒性があります。私はこのアルバムを30年ぐらい前に購入しましたが、しばらく聴かないと聴きたくなります。聴くたびにあの頃の感覚がよみがえります。何歳になってもその時々の”昔”を思い出すとほろ苦い気持ちになります。
そんな郷愁に浸るにはぴったりの曲になるのではないでしょうか。
表現するなら?かっこいいの一言
この曲、とにかくかっこいいの一言がふさわしい。アルトサックスの音も、洗練よりもラフな荒々しさを感じる。とくに中盤から続くソロパートはかっこいい。よくあるテクニック披露の退屈なソロではなく、非常にすばらしい仕上がりになっています。
何かが始まる期待感と駆け抜ける疾走感
出だしの期待を煽るフレーズが印象的です。ここから一気に最後まで駆け抜けるドライブ感がたまりません。
このアルバムには、「コートにすみれを」という邦題が有名な「VIOLET FOR YOUR FURS」というすばらしいバラードが真っ先に取り上げられますが、コルトレーンの一番勢いのあるこの曲からはじめてみるのはいかがでしょうか。
夜の真ん中に夜の宴をさらに盛り上げてくれること間違いなしです。
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「CHRONIC BLUES」(JOHN COLTRANE)
(クロニック・ブルース)ジョン・コルトレーン
録音:1957年5月31日
収録アルバム:「COLTRANE/PRESTIGE 7105」(Prestige)
●オススメ時間:夜
●オシャレ度:★★★★
●音質:★★★★
●メジャー度:★★
●スタンダー度:★★
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