ジャズを聴き始めたい方に最初の１曲をご紹介する入門ジャズナビゲーター。今回もアラフィフ世代にお勧めのオシャレで落ち着きがある名曲名演をお届けします。
今回はとっておきの女性ボーカルをご紹介します。
この曲は大人のジャズの雰囲気を味わいたい方には気に入っていただけると思います。聴くたびに、そして年を重ねるにつれ、ゆっくりと心にしみこんでくるはずです。
華やかで派手なＮＹクラブの雰囲気とは対極をなすアンバートンのアルバムは一度はまったら抜け出せないはずです。大人数収容のコンサートホールではなく、すぐ目の前で演奏している場末のジャズクラブでの演奏を聴きたいアーティストです。
ジャズ最初の１曲としては
「ＴＨＥ ＳＨＡＤＯＷ ＯＦ ＹＯＵＲ ＳＭＩＬＥ」をご紹介します。
この曲は日本名「いそしぎ」として知られている曲です。同名のアメリカ映画の主題歌として有名になった曲です。原題のSandpiperを日本語訳した鳥の名前ですね。発音の響きがよい言葉です。
とくにジャズボーカルではスタンダードな曲
ジャズボーカルのスタンダードナンバーをアンバートンがせつせつと歌い上げています。歌唱力に圧倒されるのではなく、しみじみと音楽が乾いた自分にしみこんでくる感覚を味わっていただきたいと思います。
ささやきかける出だしのフレーズ。そしてテーマへの流れ。高音でつづられるピアノもとても心地よく響きます。ピアノ、ベース、ドラム、それぞれのパートが決して強く主張することなく自然にとけあっています。
金曜の午後のひととき、
リラックスした雰囲気のくつろぎの時間、
やわらかな日差しを感じながら、
喧騒を離れたアンティークな喫茶店で、
この曲が流れてきたら、
きっとやさしくなれる気がします。
こんな空気感です。
この曲が入ったアルバムには他にも名演が収納されています。
３曲目「ＢＡＮＧ ＢＡＮＧ」はジャズというより音楽としてすばらしいと単純に思える曲です。ある意味私には衝撃的でした。アルバムを通して、この８曲のバラードで忘れかけてたやさしい気持ちを思い出したい。そんな１枚です。
ちょっと王道ではないですが、こんなジャズの入り口はいかがでしょうか？
ｄａｔａ
「THE SHADOW OF YOUR SMILE」ANN BURTON
（ザ シャドウ オブ ユア スマイル） アン・バートン
録音：１９６９年
収録アルバム：「BALLADS ＆ BURTON」（epic）
●オススメ時間 午後
●オシャレ度 ★★★
●音質 ★★★★
●メジャー度 ★★★
●スタンダー度 ★★★★
ピアノ始めてみませんか？
49歳でピアノを始めて2か月後に予想以上に弾けるようになった経験をもとに、ピアノ準備から楽譜の選び方とつまづきポイント克服のステップをまとめました。
