弁理士試験合格の難易度を客観的に知りたい!
とくに難関資格受験では、最新情報に基づいて正しく目指す資格の難易度を客観的に知ることで、やみくもに勉強するのではなく適切な対策をとることが大事です。
そこで、弁理士試験の難易度を客観的に理解するために、偏差値で表して大学入試や他の国家資格と比較しました。
・最新2023年の弁理士合格偏差値
・弁理士偏差値を大学で例えると
・過去8年間の弁理士合格偏差値の推移
・他の難関資格との偏差値比較
難易度を客観的に示す指標として偏差値があります。偏差値とは、言わずと知れた平均を真ん中として上か下にどのぐらい離れているかで優劣を図る指標です。
2023(令和5)年の弁理士合格偏差値
弁理士試験 2023年(令和5年)合格率
過去から2023年までの合格率との推移です。こ数年は合格率6〜10%程度で推移してきた弁理士合格率ですが、直近3年間はほぼ6%となっています。
【令和5年(2023年)弁理士最終試験の結果概要】
※特許庁のウェブサイトはこちら
弁理士合格率を偏差値換算
全受験者の平均値が偏差値50となりますので、受験者の半分が合格する資格試験なら概ね偏差値50ということになりますが、弁理士試験の合格率は6.2%(2023年:令和5年)です。下記の早見表から上位6.2パーセントはどの偏差値に該当するでしょうか?
【偏差値の早見表】
偏差値 | 上位パーセント | 何分の1か |
70 | 2.3% | 43.8 |
69 | 2.9% | 34.5 |
68 | 3.6% | 27.8 |
67 | 4.5% | 22.2 |
66 | 5.5% | 18.5 |
65 | 6.7% | 14.9 |
64 | 8.1% | 12.3 |
63 | 9.7% | 10.3 |
62 | 11.5% | 8.7 |
61 | 13.6% | 7.4 |
60 | 15.9% | 6.3 |
59 | 18.4% | 5.4 |
58 | 21.2% | 4.7 |
57 | 24.2% | 4.1 |
56 | 27.4% | 3.6 |
55 | 30.9% | 3.2 |
54 | 34.5% | 2.9 |
53 | 38.2% | 2.6 |
52 | 42.1% | 2.4 |
51 | 46% | 2.2 |
50 | 50% | 2.0 |
直近の弁理士合格率6.2%はこの表の赤文字の偏差値65の少し上あたりです。つまり受験者の中で偏差値65以上に入らないと合格圏に入れないことになります。弁理士試験の難易度が客観的に見て高いことがわかります。
弁理士偏差値を大学で例えると
数字だけではイメージが湧かないという方に、弁理士試験の合格偏差値を大学で例えるとどのランキングになるか比較してみたいと思います。
私立大学の偏差値ランクと比較した場合の目安
もちろん、受験者層も違えば受験科目も違いますので比較ランキングにすること自体に無理があるという前提ですが。受験者数に対してどのレベルで合格できるかを知る目安になります。
ここでは河合塾の入試予想難易度ランキングで調査します。
◉ 偏差値64〜66あたりの私立大学(理工学部)
※入試難易予想ランキング表より(2024年5月現在)
河合塾ランキング表では2.5刻みのため偏差値65の大学を表示します。
65 早稲田大学 基幹理工学部、慶應義塾大学 理工学部
技術関連の資格ということで理工学部を選びましたがトップの難関大学ですね。
国公立大学の偏差値ランクと比較した場合の目安
私立大学だとイメージが解らないという方に、同じく国公立大学で調査しました。国公立大学は入試科目数が多いので便宜上偏差値+5補正しています。
◉ 偏差値64〜66あたり国公立の大学(法学部)
※入試難易予想ランキング表より(2024年5月現在)
河合塾ランキング表では2.5刻みのため偏差値65の大学を表示します。
65 東北大学 工学部、名古屋大学 工学部、大阪大学 工学部
こちらも工学部で選びましたが、旧帝クラストップの難関大学ですね。
過去10年間の弁理士合格偏差値の推移
弁理士試験の過去8年間の最終合格率の推移はこちらです。難易度の推移を偏差値で確認することができます。
弁理士試験 過去8年間の合格率・合格偏差値
過去から2023年までの最終合格率と偏差値の推移です。こ数年は合格率6〜10%程度で推移してきた弁理士合格率ですが、直近3年間はほぼ6%となっています。
年度 | 合格率(合格者数/必須科目受験者数) | 偏差値 |
令和5年 | 6.2% | 65 |
令和4年 | 6.1% | 65 |
令和3年 | 6.1% | 65 |
令和2年 | 9.7% | 63 |
令和元年 | 8.1% | 64 |
平成30年 | 7.2% | 64 |
平成29年 | 6.5% | 65 |
平成28年 | 7.0% | 64 |
最も偏差値が高い年と低い年を大学で例えると
最高合格偏差値 令和3-4年 偏差値65
過去8年間で弁理士試験合格偏差値が最も高かった=合格率が最も低かったのは、令和3年〜4年の合格率6.1%偏差値65です。
年度 | 合格率(合格者数/必須科目受験者数) | 偏差値 |
令和4年 | 6.1% | 65 |
令和3年 | 6.1% | 65 |
◉ 偏差値64〜66あたりの私立大学(理工学部)
※入試難易予想ランキング表より(2024年5月現在)
河合塾ランキング表では2.5刻みのため偏差値65の大学を表示します。
65 早稲田大学 基幹理工学部、慶應義塾大学 理工学部
理工学部を選びましたがトップの難関大学ですね。
最低合格偏差値 令和2年 偏差値63
過去8年間で弁理士試験合格偏差値が最も高かった=合格率が最も低かったのは、令和2年の合格率9.7%偏差値63です。
年度 | 合格率(合格者数/必須科目受験者数) | 偏差値 |
令和2年 | 9.7% | 63 |
◉ 偏差値62〜64あたりの私立大学(理工学部)
※入試難易予想ランキング表より(2024年5月現在)
河合塾ランキング表では2.5刻みのため偏差値62.5の大学を表示します。
62.5 早稲田大学 創造理工学部、同志社大学 理工学部、東京理科大学 工学部
理工学部を選びましたがほぼトップクラスの難関大学ですね。
他の難関資格との偏差値比較
弁理士試験の難易度を客観的に検証するために、他の国家資格および難関資格試験と合格偏差値を比較しました。
他の国家資格と難関資格の合格偏差値ランキング
2023年(令和5年)の国家資格と難関資格20資格について合格率をランキングと偏差値換算しました。もちろん資格により試験制度や受験資格など異なりますので、実際の難易度とは相違がある場合がありますのでご参考としてみてください。
※参考サイト 各実施団体等ウェブページ(2023年)
順位 | 資格名 | 合格率 | 偏差値 |
1. | 弁護士(司法試験予備試験) | 3.6% | 68 |
2. | 技術士(一次×二次) | 4.68% | 66 |
3. | 司法書士 | 5.2% | 66 |
4. | 中小企業診断士(1次×2次) | 5.5% | 65 |
4. | 不動産鑑定士(短答×論文) | 5.5% | 65 |
6. | 弁理士 | 6.1% | 65 |
7. | 社会保険労務士 | 6.4% | 65 |
8. | 土地家屋調査士 | 9.66% | 63 |
9. | マンション管理士 | 10.1% | 62 |
10. | 公認会計士 | 10.7% | 62 |
11. | 行政書士 | 13.98% | 60 |
11. | 測量士 | 13.98% | 60 |
13. | 宅建士 | 17.2% | 59 |
14. | 税理士(科目含む) | 21.7% | 57 |
15. | 管理業務主任者 | 21.9% | 57 |
16. | 通関士 | 24.2% | 57 |
17. | 賃貸不動産経営管理士 | 28.2% | 55 |
18. | 貸金業務取扱主任者 | 31.0% | 54 |
19. | 測量士補 | 32.2% | 54 |
20. | 競売不動産取扱主任者 | 34.4% | 54 |
弁理士より偏差値が高い資格試験とは
このランキング一覧から、弁理士試験より偏差値が高い資格は5資格です。司法試験予備試験や技術士など弁理士より偏差値上位に位置しています。とはいえ、弁理士の合格偏差値65はほぼトップクラスの最難関資格といえます。
順位 | 資格名 | 合格率 | 偏差値 |
1. | 弁護士(司法試験予備試験) | 3.6% | 68 |
2. | 技術士(一次×二次) | 4.68% | 66 |
3. | 司法書士 | 5.2% | 66 |
4. | 中小企業診断士(1次×2次) | 5.5% | 65 |
4. | 不動産鑑定士(短答×論文) | 5.5% | 65 |
6. | 弁理士 | 6.1% | 65 |
合格可能性を高める方法は
弁理士試験について偏差値による客観的な難易度はイメージできましたでしょうか。では合格可能性を高める方法はあるのでしょうか?はい、あります!それは、合格率・合格者数といった実績が高い予備校や通信講座を選ぶことです。
独学メインの方でも+αで講座併用をお薦めします。学習教材の組み合わせによる自分だけのハイブリッド勉強法こそ、勉強時間を短縮し合格可能性を高めるために有効と考えます。
弁理士合格率が高い通信講座ランキング
弁理士試験の合格率について公表している予備校・講座についてランキングしました。この指標でスクールや講座の実力が一目瞭然になりますが、実は現在は資格スクエアとアガルートだけが合格率を公表しています。
弁理士 合格率ランキング
ナンバー❶ 資格スクエア 合格率 38.5%
基礎・短答・論文パック/論文対策パック 受講生アンケートより
全国平均合格率の6.3倍!
資格スクエア 弁理士 講座【公式】ナンバー❷ アガルート 合格率 34.4%(過去累計)
全国平均合格率の5.6倍!
アガルート 弁理士 講座【公式】合格実績の公表は自信の現れ!資格スクエアとアガルートがトップ双璧
弁理士合格者数が多い通信講座ランキング
2023年(令和5年)弁理士試験について、受講生の弁理士合格者の人数という形で合格実績を公表しているスクールはありませんでした。ただし、LECだけが直近6年間の弁理士合格人数(初学者向けコース受講者)の合計を公表しているため暫定トップといたします。
弁理士 合格者数ランキング
暫定 ナンバー❶ LEC 合格者数 123名
※直近6年間(2017ー2022年)初学者向けコース出身者
【絶対的おすすめの弁理士講座とは】
本当におすすめの弁理士講座とは弁理士試験に合格できる講座です。つまり合格率が高く合格者数が多い予備校や通信講座。
とはいえ弁理士講座は栄枯盛衰!順位が毎年変動します。そこで最新2023年の予備校・講座の合格率・合格者数をランキング一覧。
いかがでしたでしょうか?弁理士試験合格の難易度を客観的に知りたい!という課題は解決しましたか?
この記事では、弁理士試験の難易度を客観的に理解するために、偏差値で表して大学入試や他資格と比較しました。
・最新2023年の弁理士合格偏差値
・弁理士偏差値を大学で例えると
・過去8年間の弁理士合格偏差値の推移
・他の難関資格との偏差値比較
とくに難関資格受験では、最新情報に基づいて正しく目指す資格の難易度を客観的に知ることで、やみくもに勉強するのではなく適切な対策をとることが大事です。
合格の近道は実績あるスクール・講座を選ぶこと
弁理士試験のスクール・講座の実力が一目瞭然!合格率・合格者数ランキング