2022年データ更新版
難易度の割に就職が良い大学があれば志望大学にしたい という受験生は多いのではないでしょうか?
この記事ではそんな要望にお答えします。
実は、大学を卒業して新卒で大企業に入社するということは、皆さんが思う以上に将来を左右する重要事項です。
なぜなら、ひとつの会社でずっと頑張る場合も、修行を積んで転職や独立開業する場合も、新卒で皆が知っている大企業で働いていたという経歴が個人の信頼性を高めてくれるからです。
私の人事担当者としての経験からも、中途採用の判断基準として過去の経歴とくに社歴は重視していました。人事の裏事情として、有名企業が採用した人材ということで評価がプラスとなり、上司や役員のOKがとりやすいことが挙げられます。
当然、入社後は実力勝負ですが入口の選択肢が広がることは重要です
この記事では、大学入試の難易度と有名企業400社実就職率データのギャップから、入試難易度の割に有名企業就職率が高い大学をピックアップします。
この記事を読むと、就職という観点で偏差値とは異なる実際の状況を知ることができるので、自分の目的に合った志望大学選びの参考にすることができます。
大学通信 2022年有名企業400社実就職率ランキング
先ずは大学通信が毎年公表している全国555大学の有名企業400社の実就職率が高い大学ランキングを見てみましょう。(大学通信ONLINEより抜粋)

<表の見方> 大学通信ONLINEより
就職者数調査に回答のあった555大学のうち、有名企業400社の実就職率が高い100大学を掲載(8月15日現在判明分)。東京大は未回答のため対象外。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載した。
※印は国立、◎印は私立、無印は公立。「-」はデータがないことを表す。
実就職率(%)は、就職者数÷〔卒業生(修了者)数-大学院進学者数〕×100で算出。有名企業400社は、日経平均株価指数の採用銘柄や会社規模、知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に選定。
大学や年度により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。
パンデミックの影響が継続しているのか昨年に引き続き多くの大学が過去3年で有名400社への実就職率は減少傾向にあります。とはいえ概ね上位30校強では20パーセントを超える結果となっていて卒業生のうち5人に1人以上が有名400社に実際に就職したという結果が出ています。
国立優位、理工系優位 の傾向
結果をざっとみると、傾向は変わらず旧帝一工と早慶上理といった難関大学が上位に並びます。入試難易度が高い大学は就職もよい、逆に言えば就職が良いから難しいということがデータに現れています。
傾向として若干国公立が多いことが見受けられます。(18大学/30大学中)調査は人数ではなくて率の比較ランキングですので、卒業生の人数が少ない国公立は学生ごとのばらつきが少ないことが理由かもしれません。
また、理工系大学が多いことが見受けられます。もちろん総合大学では合計の就職率ですので判断ができませんが、引き続き旅行やサービスなど文系の人気企業が採用を抑える傾向が反映されているようです。
さて今回の記事のメインテーマ、入試難易度の割に有名企業就職率が高い大学という観点でみると?
有名企業就職コスパランキング ベスト3
第1位 芝浦工業大学 就職率 25.3%、22位 偏差値(河合塾) 55.0
第2位 豊橋技術科学大学 就職率 24.7%、23位 偏差値(河合塾) 50.0
第3位 長岡技術科学大学 就職率 21.6%、29位 偏差値(河合塾) 42.5
※国公立と私立では科目数や方式が異なるため一概に比較できませんが、偏差値については便宜上私立=国公立+5程度として比較しています
(河合塾入試難易予想ランキング表 2022年8月データを参照)
結論としてやはり理工系大学のコスパが高いと言えます。
第1位 芝浦工業大学 就職率 25.3%、22位 偏差値(河合塾) 55
堂々の1位は就職の良さでは言わずと知れた芝浦工業大学が昨年の2位からランクアップしました。東京に本部を持つ工科系大学とともに四工大の一角とも言われますが、実情として四工大の中では頭ひとつリードしている感があります。有名企業400社就職率25.3%を誇り、4人に1人以上が有名400社に就職。MARCH筆頭の明治大学を上回る結果となっています。
河合塾偏差値ランキングから偏差値55としていますが、学部学科試験方式により50〜60の幅がありますのでここでは間をとって偏差値55としています。
卒業生のの活躍とイメージ戦略でメキメキとブランド力をアップしてきている芝浦工業大学です。今後は入試難易度が上がりかと思われますので、穴場とかコスパが高いと言えるのも今のうちだけかもしれません。つまり今がラストチャンスかも?
第2位 豊橋技術科学大学 就職率 24.7%、23位 偏差値(河合塾) 50
僅差で2位となったのは、愛知県豊橋市にある工業系の国立大学である、豊橋技術科学大学です。有名企業400社進学率 24.7%を誇り、旧帝の一角である九州大学の24.2%、24位を上回る結果となっています。共通テスト得点や科目配分など一概に比較は出来ませんが、河合塾偏差値ランキングでは偏差値50となっています。
豊橋技術科学大学は、実践的な技術の開発を主眼とした教育研究を行う大学院に重点を置いた工学系の大学として、高等専門学校卒業生を主たる対象とする新構想の下に1976年に設立されています。設立の目的から高い技術力と専門性が伺えます。

第3位 長岡技術科学大学 就職率 21.6%、29位 偏差値(河合塾) 42.5
3位は、知る人ぞ知る新潟県長岡市にある工業系の国立大学である、長岡技術科学大学です。有名企業400社進学率 21.6%を誇り、なんと格上の筑波大学を始め名だたる国公立勢を上回る結果となっています。河合塾偏差値ランキングでは偏差値42.5となっています。本当に?と目を疑う数値ですが、知名度と立地によるものでしょうか。
第1位の豊橋技術科学大学と同じく、高等専門学校卒業生を主たる対象とする新構想の下に1976年に設立されています。少人数でしっかりと高い技術力と専門性が学べる体制が伺え、企業の評価が高い所以と考えられます。
有名企業400社への実就職率ランキングと入試難易度とのギャップをベースに、有名企業就職コスパがよい大学を選定しました。
結果はいかがでしたでしょうか?大学受験の延長線上に就職を考えた場合に、入試の難易度とは異なる結果が見えてきます。就職時点での景気やトレンドに左右されることは仕方がありませんが、とくに人気有名企業に就職したいと考えている方は参考にしていただければと思います。
私のメーカー勤務の経験から、今回ご紹介した3大学出身者は実際に他の難関大学に引けを取らず出世している傾向があり、海外現地法人社長や技術系役員になっている例が散見されます。
理由として、3点が考えられます。
①専門性のマッチング
メーカーでは商品に関する技術と本人の専門性がマッチすると活躍の場が広がりチャンスが増えます
②プラスアルファの能力
専門技術をしっかり学んでいる前提で、英語力や建築士などの資格があると活躍の場が広がります
③先輩が多い
就職する学生が多いということは先輩が多いということになりますので、同じ大学出身者が会社幹部や仕事仲間に多いと仕事のチャンスが広がります
大学入学後は、専門分野に加えてプラスアルファを心がけてください
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【このブログを書いている私は】
学歴は親からの贈り物 が信条ですが、周囲の中学受験を横目に息子は小中高は公立育ちで公立高校からの大学受験に臨むことになり、まずは親が情報を集めていく中で受験の真実を学びました。
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