賃貸不動産経営管理士合格の難易度を客観的に知りたい!
とくに難関資格受験では、最新情報に基づいて正しく目指す資格の難易度を客観的に知ることで、やみくもに勉強するのではなく適切な対策をとることが大事です。
そこで、賃管士試験の難易度を客観的に理解するために、偏差値はどのくらいか大学入試や他資格と比較しました。
・最新2023年の賃貸管理士合格偏差値はどのくらい?
・賃貸不動産経営管理士の偏差値を大学で例えると
・過去10年間の賃管士合格偏差値の推移
・賃管士と他資格との偏差値比較
難易度を客観的に示す指標として偏差値があります。偏差値とは、言わずと知れた平均を真ん中として上か下にどのぐらい離れているかで優劣を図る指標です。
2023(令和5)年の賃貸管理士 偏差値はどのくらい?
賃貸不動産経営管理士試験 2023年(令和5年)合格率
直近の賃管士試験の結果について合格率と概要はこちらです。以前は合格率50%を超える不動産系資格の中では合格しやすい資格でしたが、2021年の国家資格化が契機となり、難関資格化が進んでいるといえます。
国家資格となって3回目となる2023年(令和5年)試験結果は、合格率27.9%と過去最も低い合格率となった2022年とほぼ同水準の合格率となりました。
令和5年(2023年)賃貸不動産経営管理士試験の結果概要
① 合格率 27.9% (前年 27.7%)
② 合格者数 7,894人 (前年 8,774人)
③ 受験者数 28,299人 (前年 31,687人)
※一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会のウェブサイトはこちら
賃貸不動産経営管理士合格率を偏差値換算
全受験者の平均値が偏差値50となりますので、受験者の半分が合格する資格試験なら概ね偏差値50ということになりますが、賃貸管理士試験の合格率は27.9%(2023年:令和5年)です。下記の早見表から上位27.9パーセントはどの偏差値に該当するでしょうか?
【偏差値の早見表】
偏差値 | 上位パーセント | 何分の1か |
70 | 2.3% | 43.8 |
69 | 2.9% | 34.5 |
68 | 3.6% | 27.8 |
67 | 4.5% | 22.2 |
66 | 5.5% | 18.5 |
65 | 6.7% | 14.9 |
64 | 8.1% | 12.3 |
63 | 9.7% | 10.3 |
62 | 11.5% | 8.7 |
61 | 13.6% | 7.4 |
60 | 15.9% | 6.3 |
59 | 18.4% | 5.4 |
58 | 21.2% | 4.7 |
57 | 24.2% | 4.1 |
56 | 27.4% | 3.6 |
55 | 30.9% | 3.2 |
54 | 34.5% | 2.9 |
53 | 38.2% | 2.6 |
52 | 42.1% | 2.4 |
51 | 46% | 2.2 |
50 | 50% | 2.0 |
直近の管業合格率27.9%はこの表の赤文字の偏差値55の上あたりです。つまり受験者の中で偏差値55以上に入らないと合格圏に入れないことになります。賃貸不動産経営管理士試験の難易度が客観的に見て高いことがわかります。
賃貸管理士偏差値を大学で例えると
数字だけではイメージが湧かないという方に、賃管士試験の合格偏差値を大学で例えるとどのランキングになるか比較してみたいと思います。
私立大学の偏差値ランクと比較した場合の目安
もちろん、受験者層も違えば受験科目も違いますので比較ランキングにすること自体に無理があると言う前提ですが。受験者数に対してどのレベルで合格できるかを知る目安になります。
ここでは河合塾の入試予想難易度ランキングの法学部で調査します。
◉ 偏差値55あたりの私立大学(法学部)
※入試難易予想ランキング表より(2024年5月現在)
河合塾ランキング表では2.5刻みのため偏差値55.0の大学を表示します。
55.0 学習院大学 法学部、関西学院大学 法学部、成蹊大学 法学部
法律関連の資格ということで法学部を選びましたが難関大学クラスですね。
国公立大学の偏差値ランクと比較した場合の目安
私立大学だとイメージが解らないという方に、同じく国公立大学の法学部で調査しました。国公立大学は入試科目数が多いので便宜上偏差値+5補正しています。
◉ 偏差値55あたり国公立の大学(法学部)
※入試難易予想ランキング表より(2024年5月現在)
河合塾ランキング表では2.5刻みのため偏差値55.0の大学を表示します。
55.0 島根大学 法文学部、香川大学 法学部
こちらも法律関連の資格ということで法学部関連を選びましたが、地方国立大学クラスですね。
過去10年間の賃貸管理士合格偏差値の推移
賃貸管理士 過去10年間の合格偏差値推移
以前は合格率50%を超える不動産系資格の中では合格しやすい資格でしたが、2021年の国家資格化が契機となり、難関資格化が進んでいるといえます。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 偏差値 |
令和5年度 (2023年度) | 28,299名 | 7,894名 | 27.9% | 55 |
令和4年度 (2022年度) | 31,687名 | 8,774名 | 27.7% | 55 |
令和3年度 (2021年度) | 32,459名 | 10,240名 | 31.5% | 54 |
令和2年度 (2020年度) | 27,338名 | 8146名 | 29.8% | 55 |
令和元年度 (2019年度) | 23,605名 | 8,698名 | 36.8% | 53 |
平成30年度 (2018年度) | 18,488名 | 9,379名 | 50.7% | 50 |
平成29年度 (2017年度) | 16,624名 | 8,033名 | 48.32% | 50 |
平成28年度 (2016年度) | 13,149名 | 7,350名 | 55.89% | 48 |
平成27年度 (2015年度) | 4,908名 | 2,679名 | 54.58% | 48 |
平成26年度 (2014年度) | 4,188名 | 3,219名 | 76.86% | 42 |
最も偏差値が高い年と低い年を大学で例えると
最高合格偏差値 令和4年 偏差値55
過去10年間で賃貸管理士試験合格偏差値が最も高かった=合格率が最も低かったのは、令和4年の偏差値55です。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 偏差値 |
令和4年度 (2022年度) | 31,687名 | 8,774名 | 27.7% | 55 |
◉ 偏差値55あたりの私立大学(法学部)
※入試難易予想ランキング表より(2024年5月現在)
河合塾ランキング表では2.5刻みのため偏差値55.0の大学を表示します。
55.0 学習院大学 法学部、関西学院大学 法学部、成蹊大学 法学部
法律関連の資格ということで法学部を選びましたが難関大学クラスですね。
最低合格偏差値 平成26年 偏差値42
過去10年間で賃貸管理士試験合格偏差値が最も低かった=合格率が最も高かったのは、平成26年の偏差値42です。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 偏差値 |
平成26年度 (2014年度) | 4,188名 | 3,219名 | 76.86% | 42 |
◉ 偏差値42あたりの私立大学(法学部)
※入試難易予想ランキング表より(2024年5月現在)
河合塾ランキング表では2.5刻みのため偏差値42.5の大学を表示します。
42.5 大東文化大学 法学部、摂南大学 法学部、神奈川大学 法学部
直近の偏差値よりだいぶん低い大学クラスですね。
賃貸管理士と他資格との偏差値比較
賃貸不動産経営管理士試験の難易度を客観的に検証するために、他の士業および国家資格試験などと合格偏差値を比較しました。
士業と他資格の合格偏差値ランキング
2023年(令和5年)の士業と難関資格20資格について合格率をランキングと偏差値換算しました。もちろん資格により試験制度や受験資格など異なりますので、実際の難易度とは相違がある場合がありますのでご参考としてみてください。
※参考サイト 各実施団体等ウェブページ(2023年)
順位 | 資格名 | 合格率 | 偏差値 |
1. | 弁護士(司法試験予備試験) | 3.6% | 68 |
2. | 技術士(一次×二次) | 4.68% | 66 |
3. | 司法書士 | 5.2% | 66 |
4. | 中小企業診断士(1次×2次) | 5.5% | 65 |
4. | 不動産鑑定士(短答×論文) | 5.5% | 65 |
6. | 弁理士 | 6.1% | 65 |
7. | 社会保険労務士 | 6.4% | 65 |
8. | 土地家屋調査士 | 9.66% | 63 |
9. | マンション管理士 | 10.1% | 62 |
10. | 公認会計士 | 10.7% | 62 |
11. | 行政書士 | 13.98% | 60 |
11. | 測量士 | 13.98% | 60 |
13. | 宅建士 | 17.2% | 59 |
14. | 税理士(科目含む) | 21.7% | 57 |
15. | 管理業務主任者 | 21.9% | 57 |
16. | 通関士 | 24.2% | 57 |
17. | 賃貸不動産経営管理士 | 27.9% | 55 |
18. | 貸金業務取扱主任者 | 31.0% | 54 |
19. | 測量士補 | 32.2% | 54 |
20. | 競売不動産取扱主任者 | 34.4% | 54 |
賃貸管理士より偏差値が高い資格試験とは
このランキング一覧から、賃管士試験より偏差値が高い資格は16資格です。司法書士や不動産鑑定士、土地家屋調査士、マンション管理士などの難関資格が偏差値上位に位置しています。とはいえ、かつては偏差値50未満で不動産系の中で比較的合格しやすい資格であった賃管士ですが、現在の偏差値55は受験者の上位4分の1に入る必要があり、さらに偏差値上昇が予想されます。
順位 | 資格名 | 合格率 | 偏差値 |
1. | 弁護士(司法試験予備試験) | 3.6% | 68 |
2. | 技術士(一次×二次) | 4.68% | 66 |
3. | 司法書士 | 5.2% | 66 |
4. | 中小企業診断士(1次×2次) | 5.5% | 65 |
4. | 不動産鑑定士(短答×論文) | 5.5% | 65 |
6. | 弁理士 | 6.1% | 65 |
7. | 社会保険労務士 | 6.4% | 65 |
8. | 土地家屋調査士 | 9.66% | 63 |
9. | マンション管理士 | 10.1% | 62 |
10. | 公認会計士 | 10.7% | 62 |
11. | 行政書士 | 13.98% | 60 |
11. | 測量士 | 13.98% | 60 |
13. | 宅建士 | 17.2% | 59 |
14. | 税理士(科目含む) | 21.7% | 57 |
15. | 管理業務主任者 | 21.9% | 57 |
16. | 通関士 | 24.2% | 57 |
17. | 賃貸不動産経営管理士 | 27.9% | 55 |
合格可能性を高める方法は
賃貸不動産経営管理士試験について偏差値による客観的な難易度はイメージできましたでしょうか。では合格可能性を高める方法はあるのでしょうか?はい、あります!それは、合格率・合格者数といった実績が高い予備校や通信講座を選ぶことです。
独学メインの方でも+αで講座併用をお薦めします。学習教材の組み合わせによる自分だけのハイブリッド勉強法こそ、勉強時間を短縮し合格可能性を高めるために有効と考えます。
賃貸管理士合格率が高い通信講座ランキング
2023年(令和5年)賃貸管理士試験について、受講生の賃貸不動産経営管理士合格率を公表しているスクールは1社のみでした。傾向として、ダントツの合格率のアガルートが受講者数も大きく伸ばしている一方で、講座を休止しているスクールが見られ、トレンドの変化が明らかにわかります。
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2023年(令和5年)賃貸不動産経営管理士試験について、受講生の賃貸管理士合格者数を公表しているスクールについて比較しました。
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いかがでしたでしょうか?賃貸不動産経営管理士試験合格の難易度を客観的に知りたい!という課題は解決しましたか?
この記事では、賃貸管理士試験の難易度を客観的に理解するために、偏差値で表して大学入試や他資格と比較しました。
・最新2023年の賃貸管理士合格偏差値はどのくらい?
・賃貸不動産経営管理士の偏差値を大学で例えると
・過去10年間の賃管士合格偏差値の推移
・賃管士と他資格との偏差値比較
とくに難関資格受験では、最新情報に基づいて正しく目指す資格の難易度を客観的に知ることで、やみくもに勉強するのではなく適切な対策をとることが大事です。
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