ジャズを聴き始めたい方に最初の1曲をご紹介する入門ジャズナビゲーター。今回もアラフィフ世代にお勧めのオシャレで落ち着きがある名曲名演をお届けします。
スタンダードナンバーAutumn Leaves:枯葉特集の2回目
圧倒的な迫力の女性ボーカルによる名演をご紹介いたします。
この枯葉という曲は、もともとシャンソンの曲です。それもあって、数多くのボーカリストにとりあげられています。
しかし、今回ご紹介する、サラヴォーンのこの曲はまさに異色のナンバーです。
なんといっても最初から最後までscat(スキャット)で歌われています。スキャットとは、ダバダバとかドゥビドゥビとか、(言葉であらわしにくいのがつらいところですが)そういったカタチの唄い方です。
ハイテンポで突っ走る感じです。リズムセッションも最高にボーカルと溶け合っています。テンションあがりまくりの1曲で、気分を盛り上げたいときに最高です。
サラヴォーンは、ジャズボーカルの女王として名高いですが、
この作品は彼女の成熟した時代の録音です。かといって、安易にスタンダードナンバーを普通に歌うのではなく、この枯葉は衝撃的とも言える解釈で歌っています。
アルバム全体としても非のつけどころがないほどじっくりと歌い上げており、アルバムとして全曲聴きどころといったところでしょうか。時に激しく、時に情緒的に、人間の喜怒哀楽を完璧に表現しています。
詩のように、単語により四季と感情を表現しているSEASONSという曲も感動的です。理由を理解する前に涙があふれてくるような、理性<感情な感覚です。
聴くタイミングに注意
ただ、このアルバム、そしてこの曲をジャズへの最初に選ぶことは不幸かもしれません。しばらくは他のアーティストが物足りなく感じてしまうことになるからです。それでも完璧なジャズボーカルの醍醐味を味わいたい方は聴いてみてください。
data
「AUTUMN LEAVES」(SARAH VAUGHAN)
(オータムン リーブス)サラ ヴォーン
録音:1982年3月1,2日
収録アルバム:「Crazy and Mixed Up」(PABLO)
●オススメ時間:午前
→感性で生きたい1日は、この曲とアルバムから
●オシャレ度 ★★★★
●音質 ★★★★★
●メジャー度 ★★★★★
●スタンダー度★★★★★
ピアノ始めてみませんか?
49歳でピアノを始めて2か月後に予想以上に弾けるようになった経験をもとに、ピアノ準備から楽譜の選び方とつまづきポイント克服のステップをまとめました。