ジャズを聴き始めたい方に最初の1曲をご紹介する入門ジャズナビゲーター。今回もアラフィフ世代にお勧めのオシャレで落ち着きがある名曲名演をお届けします。
今回は、人気の高いジャズピアニストのレイブライアントの曲をご紹介いたします。
伝説の老舗ジャズ喫茶ちぐさでの出会い
この曲を初めて聴いたのは老舗ジャズ喫茶として有名な横浜のちぐさでした。私が訪れたのが20年ぐらい前になりますが、その間に立ち退きによる閉店と有志による復活を果たした最古のジャズ喫茶です。
ここからの風景描写は私が訪問した当時のものです。
ちぐさでは全然知らない人と顔を向かい合わせながら、時には目をつむりながらジャズを感じる。そんな雰囲気でしょうか。
リクエストしたのは80歳を超えていると思われる老人でした
どんな曲をリクエストしたのかと興味津々で待っていました。すると、このゴールデンイアリングが始まりました。すごくクールでした。恥ずかしながらこの曲を初めて聴いた私はマスターに曲名と奏者を聞くとこのジャケットを見せてもらい、帰り道そのまま馬車道のディスクユニオンに行って中古のアナログ盤を買いました。
静かに、そして淡々とした出だし。そして感情に語りかけるようなテーマ部分。心にしみるというより涙腺に触れるようなフレーズです。音を並べるだけでこんなに美しくなるという音楽の無限性を感じさせてくれます。
レイブライアントは日本でも人気のあるピアニスト
私は1度レイブライアントのプレイを見に行きました。100フィンガーズという10人の人気ピアニストが次々に弾いていくというコンサートでした。この厳選Jazzナビの2回目でご紹介したマルウォルドロンも出演した公演です。
レイブライアントのCDはかなりあります。でも最初の1枚を選ぶなら是非このアルバムを選んでください。ジャケットもクールです。生涯の1枚にできると思いますよ。
アナログレコードと真空管との相性がよい
トリオ形式(ピアノ、ベース、ドラムの3人による演奏)ということもあり、音がぎっしり詰まっておらずに空間がある演奏のためアナログで真空管で聴くとさらに臨場感が楽しめます。この時代のジャズ演奏はプレーヤーの息づかいが耳をすませば実際に聞こえてきます。
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「GOLDEN EARRINGS」RAY BRYANT TRIO
(ゴールデン イアリング)レイブライアントトリオ
録音:1957年4月5日
収録アルバム:「RAY BRYANT TRIO」(Prestige)
●オススメ時間 午後
→たまたま午後に聴いたからかも知れません
●オシャレ度 ★★★★★
●音質 ★★★★
●メジャー度 ★★★★
●スタンダー度★★
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